私の敬愛するピアニストを紹介したい。もうすでに亡くなられた方だがグルン=グールドである。彼は奇人奇才と言われ続けたがそれでも自分の意思を貫き通した。演奏スタイルは常に猫背で格好が悪く、オーケストラのジョイントでは自分が弾かない時間にミネラルウォーターを片手にお客様の前で椅子に座りながら踏ん反り帰っていた始末である。ただ、バッハのCDではインベンションだがテーマを歌いながら演奏していた記憶がある。そこは見習うべきであろう。テーマの意識づけを図るうえでも歌いながら演奏すべきである。みなさんの大好きなショパンは演奏しない人であった。グールドのショパンの演奏を聴いてみたいものである。