私の敬愛するピアニストにベトナム人のダン・タイソンという人がいる。彼はベトナム戦争時に生まれた。戦争が悪化した際は紙のピアノを使って練習したというエピソードが残っている。ショパンコンクールに出演した際、最終グループに残り、そのときに初めてオーケストラと合わせたという感動的なエピソードが残っているピアニストである。とても音色が美しく透明感のある澄んだ湖の底をみているかのような演奏をするピアニストである。しかし、常人が紙のピアノを使っても上達できるかというとそうは思えない。次回のブログでそのあたりのことを詳しく書きたいと思う。